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22.11.11

顧客ロイヤルティとは?顧客ロイヤルティ向上のためのポイントも解説

あなたが商品を買おうとした時、数ある企業が販売している比較対象の複数の商品から1つの商品を選んで購入することになります。この時あなたがその商品を選んだ決め手となるのは、商品自体のクオリティはもちろん、その販売企業やブランドのイメージ、過去にそこで購入した時の体験などです。

これらは全て「顧客ロイヤルティ」に関係しており、企業が顧客に対してより商品を魅力的に感じてもらうために必要な考え方です。

ここでは顧客ロイヤルティとはなにか、どのように測るのか、またどのように向上させるのかを解説します。

顧客ロイヤルティとは

顧客ロイヤルティとは、ある商品やブランド・サービスなどに対する顧客の「信頼」や「愛着」のことを指します。

ロイヤルティとは、忠誠心を表すLoyaltyからきており、顧客ロイヤルティが高い顧客のことをロイヤルカスタマーと呼びます。 顧客に商品やサービスを一度きりではなく何度もリピートしてもらうためには、この顧客ロイヤルティを向上させることが非常に重要であり、顧客ロイヤルティの高い顧客は、企業にとっての利益を期待できる存在であると言えます。

顧客ロイヤルティが重視される理由

顧客ロイヤルティとよく混同される用語で、「顧客満足度」というものがあります。顧客満足度の方が聞き馴染みがある方も多いでしょう。

以前は、企業は顧客満足度を調査し向上させることを目標にすることが一般的でした。しかし、顧客満足度が高いと回答した顧客であっても、次回の購入に繋がらないといったケースが多く、なかなか正確に顧客の求めるものを把握できませんでした。

そこで使われるようになった考え方が、顧客ロイヤルティです。

顧客ロイヤルティは、顧客満足度の「商品」や「サービス」に対する満足度を測る考え方とは違い、「企業やブランド自体」を信頼しているか・愛着を持っているかを測る考え方です。企業自体を信頼している顧客は、商品だけに満足した顧客に比べてリピート率が高くなります。そのため、安定した利益を得るためには顧客ロイヤルティを高める戦略をとることが効果的と言われています。

顧客ロイヤルティの指標

顧客ロイヤルティはどのように測るのでしょうか。一般的に知られる顧客ロイヤルティの指標を4つ紹介します。

 

NPS(R)

Net Promoter Score(ネット・プロモーター・スコア)の略称であり、行動ロイヤルティが高い顧客を洗い出すことが可能です。

行動ロイヤルティとは、顧客ロイヤルティのうち、実際に次回も商品を購入したり、商品を他者に勧めるといった「行動面」のロイヤルティを指します。反対に、会社に対する「愛着」や「信頼」などの感情面のロイヤルティは心理的ロイヤルティに分類されます。

算出方法

・顧客に対し「自社の製品やサービスをどの程度親しい友人や家族に勧めたいか」といったアンケートを実施し、10点満点で回答してもらう
・付けた点数によって、顧客を以下の区切りで分類する
  0~6点:批判者
  7~8点:中立者
  9~10点:推奨者
・NPS = 推奨者の割合 – 批判者の割合

 

LTV

Life Time Valueの略で、顧客生涯価値を表します。顧客生涯価値とは、『1人の顧客が生涯を通して企業にもたらす利益』のことを指します。

LTVは継続利用されることを前提とした考え方のため、サブスクリプションなどの顧客が長期に渡り継続して購入するような商品・サービスなどに用いるのが一般的です。

算出方法

・LTV=顧客の年間取引額 × 収益率 × 顧客の継続年数
・LTV=顧客の平均購入単価 × 平均購入回数
・LTV=(売上高-売上原価)÷ 購入者数

 

継続利用意向

このサービスの継続利用を考えているかどうかをアンケートで調査するものです。

詳細な方法としてはNRS(ネット・リピーター・スコア、正味お客様継続率)という方法を用います。これは、顧客に対して「この商品やサービスを、将来も利用・購入したいか」という質問をし、1~5段階で回答してもらって分析する方法で、このうち、1~3を離反者、4を中立者、5をリピーターとして分析します。

NRSとは、NPSの考え方をもとにNPSに存在した問題点を解消しようと出てきた考え方です。両者の違いを正しく理解した上で活用するのが効果的です。

 

解約率

チャーンレートとも呼ばれます。解約率とは、一定期間内に顧客が解約した割合を示しています。顧客ロイヤルティが高い顧客は、サービスを継続利用する確率が高くなるため、解約率も低くなります

また、解約率の逆で「顧客維持率(リテンションレート)」という考え方も存在します。これも顧客ロイヤルティの指標として使われることがあります。

顧客ロイヤルティ向上への施策

顧客ロイヤルティを向上させるためには、どのような施策を講じていくべきでしょうか。ここでは、顧客ロイヤルティを高める際にやるべき一般的な手順を解説します。

 

1. 現状の顧客ロイヤルティを調査

まず、現在の顧客ロイヤリティを調査します。そのサービスや商品の種類や目的によって使う指標も変わってくるため、NPS(R)やLTVなどさまざまな指標の中から適切なものを選ぶ必要があります。

このステップでは単純に顧客ロイヤルティを数値化するのみではなく、この後の「分析」にも重要となってくる顧客の声を把握することも重要です。

 

2. 分析

前のステップで数値化した顧客ロイヤルティのデータやそのほか関連するデータを用いて、どのような顧客体験(CX)がどのように顧客ロイヤリティに影響しているかを分析します。

CXとはカスタマーエクスペリエンスの略で、「顧客がその企業の商品やサービスを利用するにあたっての顧客視点の体験、顧客と企業間のやり取りの総計」を表します。つまり、購入した商品やサービスだけでなく、そこに至るまでの過程やアフターサービスなど全ての体験のことを指します。

企業やブランドへの信頼や愛着の指標である顧客ロイヤルティの向上には、このCXの向上が欠かせません。

 

3. 施策を策定

分析した結果をもとに、さらにCXを向上させるための具体的な施策をその商品やサービスの特徴などに合わせて策定します。

施策の策定には、顧客との接点を洗い出すことが効果的です。顧客との各接点にフォーカスして顧客視点で考えることによって、顧客ロイヤルティ向上に効果的な施策を立案することが可能です。

例えば、顧客がある商品を知るきっかけとなるSNSでの顧客体験を改善するため、SNSでの発信を活発に行うといった施策や、商品購入後の問い合わせなどに対するフォローアップの拡充などが挙げられます。

 

4. 実施→実施後の結果を検証・分析

施策を実施した結果をもとに、再度顧客ロイヤルティを調査し、効果や反応を分析します。

実施前の調査結果と比較し、主観的ではなく定量的に結果を分析することが重要です。このようにPDCAサイクルを回して徐々に改善していくことがポイントです。

顧客ロイヤルティ向上による、企業の継続的な利益向上を目指しましょう

顧客の信頼や愛着を獲得するのは簡単なことではありません。商品やサービスに満足してもらうことはもちろん、それ以外の過程にも顧客に良い印象を持ってもらえるよう注力する必要があるためです。

また、せっかく顧客ロイヤルティが向上しても、信頼を失うことは簡単な上に取り戻すのは簡単ではありません。継続的に顧客ロイヤルティへの施策を分析→改善して常に顧客目線を意識して企業運営することが重要となります。

用語集解説

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