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22.06.24

OODAループとは?特徴やPDCAサイクルとの違いをわかりやすく解説!

企業において、経営者は「意思決定」する重要な立場であり、特に中小企業の場合は自分一人で決定しなければならない場面も多々あるのではないでしょうか。

・うまく方針を決められているかわからない
・意思決定するのに時間がかかってしまう

そんなお悩みをお持ちの方も多いはず…

そこで、今回は「意思決定」のフレームワークOODA(ウーダ)ループについてお話しします。
コロナ禍における状況の変化は目まぐるしく、先行きが見えない今だからこそ、OODAループの重要さが認識されてきています。

本記事では、導入されることが多いPDCAサイクルとの違いやOODAループの具体例と共に、OODAループについて掘り下げて解説していきます。

OODAループとは

OODAループ(ウーダループ)とは、ビジネスなどで用いられるスピーディーかつ適切な「意思決定」を行うためのフレームワークです。
アメリカ空軍のジョン・ボイド大佐は戦争の場において迅速な意思決定行動の速さを重要とし、自身の考えをOODAループとして提唱しました。

OODAループの効果と汎用性の高さから、後にビジネスや政治など様々な場面で応用され、現代では多くの企業で採用される意思決定のプロセスとなりました。

OODAループは、下記の頭文字から構成されており、4つのステップの繰り返すことで、スピーディーに意思決定を行うことができます。

・Observe(観察)
・Orient(状況判断)
・Decide(意思決定)
・Act(行動)

OODAループの特徴について

OODAループは「観察」「状況判断」「意思決定」「行動」のステップを繰り返すことと説明しましたが、この4つのステップを決まった方向に実践するのではなく、1つ前や2つ前のステップに戻して回すこともできるという特徴があります。

・必要に応じて、前の段階に戻ってから再開する
・状況に応じて、任意の段階からリスタートする

このように自由度が高く、状況の変化にも臨機応変に対応できることがOODAループにおける最大の特徴であり、メリットともいえますね。

OODAループの4つのステップを解説

OODAを構成する「Observe(観察)」「Orient(状況判断)」「Decide(意思決定)」「Act(行動)」の4つのステップについて、解説していきます。

Observe(観察) 1つ目のObserve(観察)はただ「見る」という意味ではなく、「情報収集」するフェーズとなります。
市場や顧客、競合他社に関するさまざま情報を収集して、自社のおかれた状況を先入観なしで観察します。
Orient(状況判断) 2つ目のOrient(状況判断)はObserve(観察)で集めた情報を分析し、「行動の方向」を決めるフェーズとなります。
観察して気づいたこと踏まえ、今後どうするか考え仮説を立てたり、施策を設定します。
Decide(意思決定) 3つ目のDecide(意思決定)はOrient(状況)で立てた仮説や施策を元に、「意思決定」をするフェーズとなります。
どんな行動をするのか、またその施策を実行するかしないかを判断していきます。
Act(行動) 4つ目のAct(行動)はDecide(意思決定)で決定した事項を、「行動」していくフェーズとなります。
ただ行動するだけではなく、行動したことで状況は変化するので、Observe(観察)につなげることを意識しましょう。

OODAとPDCAの違いとは

OODAループはPDCAサイクルと比較されることが多く、似ているフレームワークとして挙げられます。では、OODAループとPDCAサイクルは「何が違うのか」という疑問にお答えしていこうと思います。

PDCAサイクルって?

PDCAサイクルは「Plan(計画する)」「Do(実行する)」「Check(評価する)」「Action(改善する)」という4つのプロセスを繰り返すことで、生産性や品質を継続的に改善するためのフレームワークです。

Plan(計画する) 業務計画を立てる
Do(実行する) 計画した通りに実行してみる
Check(評価する) 実行した結果を評価する
Action(改善する) 評価をもとに改善する

上記のサイクルを回すことで、「問題の解決」=「業務改善」を継続的に促すことが可能です。

よりPDCAサイクルについて知りたい方はこちらの記事をご参照ください。

PDCAサイクルとは?メリットや成功させるポイントを紹介

OODAとPDCAの2つの違い

①フレームワークとしての役割の違い

OODAループとPDCAサイクルは「1つのループ・サイクルを繰り返していく」という共通点を持ちますが、「フレームワークとしての役割」に違いがあります。
OODAループはスピーディーに適切な意思決定を行うフレームワーク、PDCAサイクルは計画を立ててから慎重に進める業務改善のフレームワークです。

・OODAループ:意思決定のフレームワーク
・PDCAサイクル:業務改善のフレームワーク

②ループとサイクルの違い

OODAループは必ずしも一定方向に実践する必要はなく、1つ前に戻ったり、途中からリスタートすることが可能です。しかし、PDCAサイクルは一定方向にサイクルを回し、逆戻りすることはありません。

・OODAループ:自由度が高く、一定方向に実践する必要はない
・PDCAサイクル:基本的には、一定方向にしか実践できない

このようにOODAループとPDCAサイクルは似ているとされていますが、全く異なるフレームワークとなります。
シーンによって使い分けることで、直面している問題や課題に対し、適切に物事を進めることができます。

OODAループの具体例

OODAループについて、「なんとなく理解できたけど、どのように実施するかイメージがわかない…」という方に向けて、こちらでは小売業界におけるOODAループの具体例を紹介します。

Observe ・紙の会員カードを忘れたり・なくす人が多く、作成コストが昨年よりも10%上がっている
・会員情報の管理方法がexcelで、会員数が多くなるにつれ管理しづらい
・会員数が増えるとメルマガ配信のコストが上がる
Orient ・紙の会員カードを撤廃し、アプリなどに切り替えるか
・会員情報を管理するツールを導入すべきか
・メルマガ以外に顧客にお知らせできる機能はないか
Decide ・会員カード/会員情報/PUSH配信ができる店舗専用のアプリを作成する
Act ・導入費用が低価格なアプリのプラットフォームを導入する

上記のように観察→状況判断→意思決定→行動を切り分けて考えることで、現状直面している課題に対して、迅速かつ正確な決定を行うことができますね。

OODAループでスピード感をもった意思決定を!

この記事ではOODAループとは何か、PDCAサイクルとの違い、OODAループの具体例などを解説しました。

・OODAループとは「意思決定」のフレームワーク
・OODAループは自由度が高く、状況の変化に臨機応変に対応できる
・PDCAサイクルとは「フレームワークとしての役割」が違う

コロナ禍において、不確かで先の見通しがたたない現代社会では、企業はもちろん個人までもがスピード感を持った「意思決定」を求められています。
また、目まぐるしい状況の変化にも臨機応変に対応できることは、企業としての強みになりますね。

特に経営者は迅速かつ正確な決定を下すことが必要不可欠です。OODAループは取り入れるハードルも高くないので、この機会にぜひチャレンジしてみてください。

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