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22.04.22

KPT法とは?メリットと進め方を紹介します

常にプロジェクトを進めていく中で、「何か上手くいかない…」「これ前もあったミスのような…」という出来事は起こりがちです。日々業務をこなす中で「やりっぱなし」になってしまっている仕事はありませんか?もちろん多忙な中で業務を振り返り、改善することは難しい場合も多いです。

しかし、同じ出来事が起こらないようにこまめにプロジェクトを振り返りることで、結果として全体の作業効率が飛躍します。
そこで今回は、振り返りのフレームワークとして注目されている「KPT法」について紹介します。

KPT法とは

KPT法とは「Keep ,Problem ,Try」の頭文字をとった造語であり、業務を振り返るためのフレームワークの一つです。日本語では「ケプト」「ケーピーティー」と読まれます。

それぞれの単語は下記のような意味合いを持っています。

・KEEP   ・・・よかった点を継続すること
・Problem・・・悪かったこと/改善すべき問題点
・Try          ・・・挑戦したいこと

主にプロジェクトの振り返りの場で使われ、ホワイトボードなどに付箋を貼って、メンバーで話し合いながら実施されることが多いです。
「Keep,Problem,Try」3つの出来事を振り返るだけでも、その効果は十分に感じられ、自分自身やチームの生産性を改善することにつながります。

KPT_画像

KPT法のメリット

KPT法を取り入れることのメリットは3つ挙げられます。

課題の早期発見と解決

KPT法を用いて振り返りを実施することで、生じている課題(Problem)を洗い出し、早期発見することが可能です。
特にKPTでは課題に対しての具体的なアクション(Try)をその場で参加者に共有できるので、次のプロセスへスムーズに動き出せるというメリットがあります。

また、KPTで書き出す内容には「課題点(Problem)」だけでなく、「今後も継続すること(Keep)」も含まれるため、さまざまな角度から物事を考えられるようになり、問題を客観的に整理できるようになります。

チーム力の向上

KPT法では参加者全員が意見交換できる場を作るので、一人一人が自ずと課題に向き合えるようになります。人によって意見や考えが異なるため、新たな気づきがあったり、意見の交換を経てチームに信頼関係が生まれます。

さらに話し合う機会を設けることで、個人が抱えていた新たな課題が見つかるきっかけになることも。
チーム全体で課題に対して真摯に取り組むことや、コミュニケーションを設けることでチーム力の向上に繋がります。

次の課題や目的が明確化

チームで振り返りを行った場合、全員が次に何をすべきなのか、目的を理解している必要があります。
そこでKPT法を取り入れれば、同じタイミングで課題や問題に対する共通認識を持てるので、次に何をすべきかがわかりやすくなります。

また「Keep」「Problem」でなぜその問題に「Try」すべきなのか、そこまでのプロセスを共通認識していることで、チームに一体感が生まれます。

KPT法の進め方

では実際にKPT法を用いて、振り返るための一般的な方法について紹介します。

KPTのフォーマットを用意

まず最初にホワイトボードや紙、エクセルなどを用意し、「Keep」「Problem」「Try」のエリアに分けます。

KPT_分類

Keep、Problemを書き出す

次に「Keep」「Problem」のスペースに「良かった点・続けること」「悪かった点・課題」をそれぞれ書き出していきます。
この時、各々発言した内容を書き出しても良いですが、付箋などに記入して書き出すことで、発言が苦手な人からも意見が出やすいです。

またKeepにはどんな些細なことを書いても全く問題ありません。今後も継続したいと思う事項を書いてみてください。

Keepの例
「毎日朝会を実施することによって進捗や課題などを共有でき、認識が一致することが良かった。」

そして順番としては「Keep」から始めることをオススメします。「Problem」というネガティブな事項から始めると参加者のモチベーションも下がりがちになってしまうからです。

Keep、Problemに対する話し合い

一通り「Keep」や「Problem」が書けたら発表し、それに対する意見を話し合ってみましょう。「Keep」を更に良くするという点も大事ですが、ここでは「Problem」にフォーカスして課題の解決を目指すことがより重要になります。

Problemの例
「商談でデモを行う際、説明が長くなってしまい、自分もお客さんも疲弊してしまった」

上記のような課題があった場合「なぜ」説明が長くなってしまったのか、その課題における背景を説明して参加者に共有します。
なぜ説明が長くなったのか→「アプリや管理画面全ての説明をしてしまったから」などといった原因がわかると、参加者も議論をしやすくなります。

Tryすることを決める

最後に「Keep」と「Problem」で出ていきた意見を元にして「Try」に「挑戦したいこと」を明記していきます。※「Try」には実際に試すことを前提とするので、実行しづらい・曖昧な表現は避けましょう。

「Try」を決める際に、「Keepをより良いものにするには」「Problemをどのように解決するか」といったポイントに沿って考えることで、全体の意見がまとまりやすくなります。「Keep」「Problem」で使用した例に沿ってKPTを行うと下記の図のようになります。

KPT_例

また「Try」で大切なことは次のプロセスを明確化することです。「誰が」「いつまでに」「どのように」行うかという点を決めておくと、スムーズに動きやすいでしょう。

KPT法で正しくプロジェクトを振り返ろう

KPT法は振り返るために基本的なことしかやっておりません。しかし、「Keep」「Problem」をこまめに振り返る時間をとり、全体で共有して「Try」への意見を議論することで、良いことは続ける、課題があれば解決するといったプロセスができます。

議論するための時間は取ることになりますが、KPT法を利用することで結果的に課題を早期発見・解決し、チーム全体の雰囲気も向上します。
「いつも同じような課題で悩んでいる」「良いと思ったとりくみが続かない」ということにお悩みの方は、自社のチームでぜひKPT法を取り入れてみてください。

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