22.06.03
CRMとは?小売業界でCRMを導入するメリットやおすすめのツールを紹介!
企業が売上を向上させるために重要と言われているのは「優良顧客の獲得」です。では、皆さんは優良顧客獲得のために普段から行ってる取り組みはありますか?
小売業に関わらず、優良顧客つまり「お得意様」という存在は必要不可欠であることは充分にご存じかと思います。いわゆる「お得意様」になってもらうには、顧客の思考に寄り添ったサービス展開を行うことが大切ですね。
そしてそのために用いられる手法が今回ご紹介するCRMです。
本記事では、このような疑問を解消していきます。
・そもそもCRMって何? ・顧客が定着しない = 売り上げが伸びない ・CRMを導入したくても、ツールが色々あって決められない |
初心者の方にもわかりやすく紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
CRMとは
CRMとは「Customer Relationship Management」の略称であり、日本語では「顧客関係管理」と呼ばれています。顧客管理関係とは、新規や優良顧客を獲得することを目的としたマネジメント手法のことです。簡単にいうと、お店や企業の「お得意様」を育てるために、顧客との良好な関係性を長期的に維持していく取り組みを指します。
またCRMの意味として、「顧客管理システム」そのものを指す場合もあります。顧客管理システムとは、顧客関係管理を効率的に行う目的で利用されるITツールのことで、営業部門などで使用されます。
CRMとは何かまとめると以下のようになります。
・顧客との良好な関係を維持していくためのマネジメント手法 ・顧客管理関係を行うシステムやツール |
CRMの市場規模
「CRMってそもそもどのくらい導入されているのか…」
こちらでは、国内CRM市場規模と今後5年間の成長予測について紹介していきます。
以下の図は国内CX関連ソフトウェアとCRMアプリケーション市場における2019年〜2020年の実績と2021年~2025年の市場予測をグラフ化したものです。
出典:IDC Japan「国内顧客エクスペリエンス(CX)関連ソフトウェア/CRMアプリケーション市場予測を発表」
IDC Japanによると、2020年の国内CRM(Customer Relationship Management)アプリケーション市場は、前年比成長率6.7%、市場規模(売上額ベース)1,871億7,300万円となり、2020年~2025年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)5.5%で推移し、2025年には2,448億8,200万円になると予測されています。
「なぜCRM市場は2020年以降急激に成長しているのか…」
それは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が大きく関わっています。
コロナウィルスの台頭により、対面での営業が困難になったり、社内でのコミュニケーションも減少してしまったという企業は急増してます。そんな状況を打開すべく、顧客へのアプローチを再設計するために多くの企業は、顧客情報の管理・分析・活用に着目し、CRMを導入していきました。
CRMの主な機能
顧客管理
顧客の氏名、会社名、年齢、性別、連絡先のような基本情報から、購買商品や購買日といった購買情報まで顧客管理を行うことができます。他にも問い合わせやクレームのコンタクト管理も可能なので、HPなどで「よくあるお問い合わせ」を設置する際にも役立てることができます。
さらに、属性を設定ができるので、会社名や性別、生年月日などあらゆる項目で顧客をグループ分けすることも可能です。フィルター検索などを行えると探す手間が省けるので、仕事の効率が格段に上がりますね。
顧客分析
収集した顧客情報を元に詳細な分析を行うこともできます。システムを使用した顧客分析は精密かつスピーディーであり、その結果をもとに迅速で的確な判断が下せるようになります。顧客のニーズに合った商品やサービス提供を常に行うには、事実に基づいたデータ分析が重要なので、マーケティングをする際に大いに役立ちます。
また、分析結果のレポートを作成することもでき、これまで手作業で行ってきた資料作りなどの仕事の負担が軽減されます。システム上から作成されたレポートの社内共有もスピーディーに行うことができます。
プロモーション管理
購買情報や顧客情報を元に顧客をピックアップできるので、最適なターゲットに様々なプロモーション施策を実施することができます。
例えば、下記のようなプロモーションの実施が可能です。
・誕生日の顧客にメルマガやDMを配信 ・優良顧客にクーポンを送付 |
長期間に渡って自社との関係を維持してもらうには、顧客に対し常に適切なプロモーションをすることが必要不可欠です。CRMを活用することで自社の優良顧客の獲得・維持につながります。
小売業でCRMを導入する4つのメリット
売上と顧客満足度の向上
売上をアップさせるには、顧客のニーズに寄り添った商品提供が不可欠ですね。CRMシステムでは顧客情報や購買履歴、そして興味に基づいた分析が可能になります。分析データを活用することで、既存顧客がどのような製品やサービスを求めているかわかり、今後のマーケティング戦略に役立てることもできます。
また、問い合わせなどに対してレスポンスが早かったり、迅速な対応ができると顧客からの信頼を得ることができます。こうした取り組みの結果、企業の売上向上、そして顧客満足度アップにつながるのです。
最適なタイミングでターゲットを合ったプロモーションを行える
ネットショッピングで商品を検索したら、その商品に関連するプロモーションメールを受けとったという経験がありますか?これはCRMを利用してターゲットに合ったプロモーション施策を実施しているわかりやすい例です。
興味を持って調べてみても最終的に購入まで至らないのはよくあるケースかと思いますが、最適のタイミングでプロモーション施策を実施することで、飛躍的に購入率が向上します。
CRMシステムで購入履歴や年齢・性別などで顧客を分析し、その結果を元に商品に興味がある顧客にメールを送ることで、購入につながるケースが増えます。
様々なチャネルでコミュニケーションがとれる
近年では電話やメールだけではなく、SNS上でメッセージのやりとりをしている人がほとんどです。そこで企業も複数のチャネルを使い分けて顧客とコミュニケーションをとる必要があります。
令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書によると、利用率のもっとも高いSNSは「LINE」となっており、全年代で90.3%となります。
出典: 総務省情報通信政策研究所「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 報告書」
上図の結果を参照すると、メールや電話よりもSNSの方が使い勝手が良いと感じる消費者は多いと推測できますね。
CRMはほとんどの場合複数のチャネルに対応してます。また、どのチャネルから連絡してもデータベースの顧客情報を参照にしているためコミュニケーションの質が下がることはありません。
優良顧客を獲得・維持できる
CRMの主な目的は、優良顧客を獲得して、良好な関係を維持していくことです。そのため顧客が企業に対し「特別に扱ってくれている」と実感してもらうことが重要になります。このように顧客ロイヤルティを高めることで「リピート率の向上」「解約率の低下」「顧客単価向上」「口コミによる拡散」に直結することが期待されています。
たとえば、 CRMシステムにおける顧客情報を元に誕生月には割引クーポンを配布したり、大切な顧客に対して付与ポイントを追加することは、顧客を維持するための効果的な方法です。長期的にみると新規顧客の獲得は、優良顧客に対して割引するよりも時間や費用面でコストがかかるので、今いる顧客を大切にしましょう。
小売業界向けCRMのおすすめツール3選
小売業界におすすめの「顧客管理に強い」CRMを3つ紹介します。
Salesforce Sales Cloud
価格 | 3,000円~/月 |
---|---|
特徴 | ・業界シェアNo.1!世界で10万社以上への導入実績 ・独自AIを用いた分析 ・効率的な見込み客の発掘 ・自社に完璧にマッチする詳細なレポート機能 |
公式サイト | https://www.salesforce.com/jp/products/sales-cloud/overview/ |
GR Marketing
価格 | 5,000円~/月 |
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特徴 | ・見積・請求作成の作成コスト削減 ・受注・売上・利益まで簡単管理 ・ブラウザがあればどこからでもアクセス可能 ・操作性が良い |
公式サイト | https://www.e-grid.co.jp/gr-marketing/ |
Zoho CRM
価格 | 2,160円~月/ |
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特徴 | ・G suiteやOutlookなど、さまざまなサービスとの連携で業務を効率化できる ・マルチチャネル活用(メール、電話、ソーシャルメディア、チャット、訪問) ・多言語対応 ・圧倒的低価格 |
公式サイト | https://www.zoho.com/jp/crm/ |
CRMを活用して、自社のファンをつくりましょう
この記事ではCRMとは何かから、小売業の方に向けたCRMのメリット・おすすめツールを紹介しました。
コロナ禍やアフターコロナといわれる時代の変化に対応するためには、常に消費者が何を求めているかを理解した上で、企業は求められる商品やサービスを提供し続けなければいけません。
CRMはそんな変化やニーズに応えて、優良顧客を獲得するために必要不可欠です。CRMのツールが沢山あって決められないという方はぜひこの記事を参考にしてみてください。また無料で試せるツールもあるので、自社にあったCRMを探してみても良いでしょう。
基礎用語集